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腰痛ブギ 小林陽

2022.2.25|
日常

こんにちは、小林陽です。

 

暖かくなったと思ったら急に寒い日に戻ったり。雪が降る2月はいつ以来でしょうか。

 

 

 

今日は、とある休日の朝の話をお読みいただきます。

 

 

 

朝が苦手な私。休日の私は子供たちに起こされます。いえ、叩き起こされます。

 

比較的目覚めの良い上の息子。寝ている私に詰め寄り、とりあえず乗ります。そして跳びます。

もちろん着地は私の身体。「ぐぇっ」身体から滲み出た悲鳴を聞き、喜び、息子は妹を呼び起こします。

そして息子は指令を出します、「パパに乗れ」と。

 

右目をこすりながら体を起こす娘、お兄ちゃんからの指令を耳にして目を覚まします。

そしてその指令に極めて忠実に従います。「乗れ」と言われただけなのに、乗ってすぐ跳びます。

「ぐぇっ」身体が絞り出した2度目の悲鳴を聞き、娘はケタケタ笑いながらまた跳びます。坂上二郎か。

 

反撃として相手を投げ飛ばすも、相手はすぐに2人がかりで襲い掛かってきます。

「卑怯」という高尚な観念は無いようです。

乗る・跳ぶだけでなく、息子はギロチンドロップ・セントーン・低空ドロップキックまで繰り出します。

ゲレンデに行けば鬼になる彼、寝室ではルチャドールです。

 

こうして、休日の私はそこそこボロついた状態でベッドを離れます。

 

 

 

2月某日、朝。

休日のルーティーンを経てそこそこボロついた私。

腰骨当たりにいつも通りの痛みを感じる中、普段感じない鈍痛が。

 

腰が痛い。特定の姿勢でピキッと走る痛み。残念ながら、これはドロップキックによるものではない。

打撃によるものではなく、もっとこう、根本的な痛み。

ちょいと耐えがたい。仕方ない、近くにある整形外科へ行くことに。

 

待合室で15分ほど待ち、名前を呼ばれて診察室に。

先生 「は~い、おはようございま~す。小林さんですね~〇〇と申しま~す、よろしくお願いしま~す」

 

すんごい良い方。「物腰が柔らかい」の模範例。

「どんな症状がおありですか~?……ふんふん、ふんふん」

私の説明を聞きながら、パソコンにメモを打ち込む先生。ほとんど画面を見ず、私の顔を見ながら。

すんごい良い方。

 

「なるほど、分かりました。では少し診察しますね。仰向けに寝てくださ~い。…ここは痛いですか~?」

「……はい、じゃあ次はレントゲンを撮りますので、あちらのお部屋の前でお待ちくださいね~」

本当にムダが無くスムーズで、なにより丁寧。すんごい良い方。

 

レントゲン室の前で待つ私。室内からは技師さんの「怖くないよ~、すぐ終わるからね~」という、

お子さんをあやしながら撮影を進める声。技師さんも優しい方のようです。

間もなくお子さんが部屋から出てきて、技師さんが私を呼びます。部屋に入り、上着を脱ぎます。

 

「は~いじゃあ撮影しますね~横になってくださ~い」やっぱり優しそうな方。

 

 

 

「はいじゃまず上向いてくださいね~膝まげて膝まげては~いそうそうそうゆっくり呼吸してくださいね~

そうそうそう良いですよ~良いですよ~じゃぁ横向いてくださ~い横向いてくださ~いそうそうそうそう

良いですよ~横向いてくださ~い(もう向いてる)はいそうそうそう向いてくださ~い(もう向いてる)

じゃあレントゲンは4枚撮りますからね~4枚撮りますからね~4枚ですよ~しっかり横向いてくださいね~

そうそうそのままの姿勢ですからね~は~いじゃしっかり息吸って息吸って息吸って息吸ってそうそうは~い

吐いて吐いて吐いて吐いてはい止めて~止めて止めて~撮りますねパシャピーーーー」

 

 

 

すんんんんごい喋る。とんでもない量の言葉のシャワーは、撮影の機械音が鳴る直前まで続きます。

技師さん、息してます?

ちなみに、横を向く・深く呼吸する以外に私はほとんど動いていません。

 

 

 

「はいお疲れさまで~すはいじゃあ次は体を丸めてくださ~い丸めてくださ~いもっともっと丸めてくださ~い

膝をお腹にもってきて膝をお腹にお腹にお腹に膝を膝をそうそうそうそう良いですよ~もっともっともっとそう

そうそうそうそうぐーっとぐーーーーっと良いですよ~4枚撮りますからね~そうそう体丸めてくださいね~

もっともっと丸めてくださいね~(もう丸まってる)4枚撮りますからね~そのままの姿勢で撮りますね~

撮りますからね~はいじゃあしっかり息吸って吸って吸って吸ってそうそうそうはい吐いて吐いて吐いて吐いて

吐いて~はい止めて止めて止めてしっかり止めてはい撮りますねパシャピーーーーー」

 

 

 

落ち着いてください、4回撮るのはもう分かりましたから。

 

 

 

残る2回の撮影を終え、診察室の前でお待ちくださいとのこと。息継ぎ無しの言葉のシャワーを4回にわたって

浴びせ続けた技師さんは、息切れする様子もなく次の作業に入っていました。プロ。

 

上着を着て部屋を出て、診察室の前。私の名を呼ぶ看護師さんの声。

室内の席に着き、ほどなく先ほどの先生が来られました。

 

 

 

「は~いお疲れ様でした~じゃぁこちらの写真をご覧くださ~いこちらが背骨ですね~5・4・3・2・1と

ここまで背骨でその上からはろっ骨ですね~この5・4・3・2・1の骨見てくださいね~あんまり曲がって

いるわけでもありませんね~骨との骨の間が空いてるの見えると思うんですけどこれが椎間板という部分ですね~

ここに異常があると椎間板ヘルニアというやつになるんですけど小林さんはそこまではいってないですね~

少し骨が尖ってるような部分あるんですけど~ここここよく見てよく見てまぁこれによって痛みがあるのかなと

思うんですけどまぁまだ大丈夫ですねぇ~まだ小林さん若いのでストレッチするなりトレーニングするなりで

だいぶ良くなってくると思いますね~」

 

 

(デジャヴ。息してます?先生さっきそんな感じでしたっけ?)

 

 

「まぁ今日は痛み止めの薬を出しておきます1日3回朝昼晩の食後に飲んでくださいね~あと湿布も出して

おきますね~まあ湿布出して痛みが治まるなら薬は全部飲む必要はありませんのでね~痛みがあるようだったら

薬飲んでくださいね~全部飲む必要は無いですからね~痛みが引いてきたらもう飲まなくて大丈夫ですからね~

あとは小林さん若いからストレッチするなりトレーニングするなりで良くなってくると思いますね~まぁでも

ヘルニアというほどではないですからね~」

 

 

つまり、先生はこう仰りたかったのだと思います。「大丈夫」と。

 

 

痛み止めの薬と湿布をいただき、そして夥しい量の日本語を全身に浴びた私は家に着き、すぐに湿布を貼り、

ルチャドールたちとの戯れに戻りました。

 

 

名前は伏せますが、とても良いクリニックです。本当に親身で親切です。待合室にいた患者さんも、老若男女

いろんな方がいました。地域の方に愛されるクリニックなんですね。

 

 

 

レントゲンの撮影時も先生の話を聞くときも、私が小刻みに震えていたのはご愛嬌と言うことで。

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