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夏の思い出 ー友人編ー  黒住

2022.9.2|
日常

大人も子どもも夏休みが終わりましたね。
お祭りも花火も海水浴も解禁された久しぶりの夏をみなさまどう過ごされましたでしょうか。

私は相変わらず季節感のない生活をしているので、今日は友人Tの話。

私と友人Tは地下鉄の最寄駅が同じ、駅から私は南に徒歩7分、Tは北に徒歩7分のところに住んでおり、
そのせいで、ごく稀に道で顔を合わせてしまうのですが

その日も私が仕事帰りにビールを買ってコンビニを出ようとしたところ、Tが入ってきました。

確認するまでもなくもちろんTもビールを買いに来たわけで、
何も言わずとも私はコンビニの外でTを待ち、出てきたTと乾杯の運びとなるわけです。
コンビニ前で野外スタンディング。

Tはいつも通り「最近どう?」と話しを切り出し、
特に何も…と私がこたえると「この前16針縫ったわ」と話し始めました。

大人が23針?それも立ってビール飲んでる人が??

Tの家は公園の近くにあり(本人曰く、公園はベランダより近い、らしい 笑)
休日にその公園のベンチに座り、近所の子どもたちが遊ぶのを眺めるともなく眺めていたそうです。

すると、小学生数人が声をかけてきて、
「鬼ごっこをするのだけど、鬼役をやってくれないか」と。
何をしていたでもないTは「よし!」と快く鬼役を引き受け、子どもたちを追いかけ始めました。

坂の多いその辺りは公園の東側が崖、というか傾斜のある石垣の壁になっていて、子どもの一人がその石垣をするするっと登っていきました。
鬼のTもその子を追い石垣に足を掛け3歩(?)ほど登ったところで
「これは意外と登れない、歳だな…」と思った途端に、足を滑らせ背中から落下
運の悪ことにそれが剪定したての植木、それも鋭角に切り込まれた幹の上に受け身を取ることなく無防備に落ち、
直径3センチほどの木がぎゅっと背中に刺さったそうです。

え、それ背中ってまずいじゃん、神経とか大丈夫?
て言うかめちゃくちゃ血が出るじゃん、子どもたち怖くて泣いたんじゃないの?
と私が聞くと

「血だらけよ、本物の赤鬼になったわ」
と親指立ててニヤリ。

あぁこの人はそう言う人だった、
面白ければ、オチがつけばそれで良いのだ、
一瞬でも心配して損した、
血まみれの中年なんて不審者そのもの、いつか通報されるからせいぜい気をつけなよ
と思いつつ
(いや、私のことだから全部口に出したかも)
二人でゲラゲラ笑った夏の夜でした。

平和な日常ってありがたい。

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