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ワンダーランドとライザップ 小林陽

2021.7.14|
日常

こんにちは、小林陽です。
雨雲が空を漂う今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

今回のブログも、前回同様私の休日の1ページをお見せします。どうぞお付き合いください。

梅雨らしいジメジメした日が続く中、珍しく雲が空から消えた7月某土曜日。
急に暑くなり、日中は外に出るのすらはばかられる気温に。

私たち親子はいつものように公園に行くわけですが、干からびるのを防ぐため、暑さの和らいだ夕方に公園へ出向きます。

もちろん、水鉄砲を持って。
かつて私を「ズブ濡れのおっさん」に仕立て上げた、悪名高い水鉄砲です。許すまじ。

しかし、今回の舞台は前回と違うところ。そして時間も少し遅いせいか、息子以外に小学生はいない。
よし、これで加勢する者はいない。敵は一人だけ。

さらに私は、前回の闘いで敵の武器が抱える弱点を見抜いていたのです。
それは、「連射がきかない」こと。一発良ければグンと近寄れるのです。

さらにさらに私は、敵の武器が放つ長距離射程の銃撃を避けながら進むという、高度な技とフットワークを身に着けていたのです。
もう私に怖いものはありません。まだまだ若いモンには負けんのです。

ちなみに、この技はボクシングでいう「ダッキング」と呼ばれる技術です。
まさに私は「ダッキングパパ」。

すみません、言いたいだけでした。さすがにこんなにアゴは出てません。

そんなことはさておき、このダッキングを駆使して私は敵との距離を詰め、手に持ったハンドガン(タイプの水鉄砲)で攻撃します。
水鉄砲を避けながら前進し、すかさず反撃に移る。しれっと書いてますが、これってなかなかテクニカルだと思いませんか?

なす術無く銃撃をくらう敵。私の銃撃に恐れをなし、背を向けて逃げます。
逃げる敵まで追う私ではありません。私は心の優しい人間なのです。
(あまり深追いすると後が怖いから)という本音は触れちゃいけないことになっていますので、ご承知の程。

しばらくして戻ってくる息子、もとい敵。負けず嫌いの敵が、反撃の一言を放ちます。

「パパ、もうその水鉄砲無し」

そうかそうか、ついにこのハンドガンの有用性に気付いたか。仕方あるまい。で、パパは何を武器にすればよいのだ?

「パパもうなにも持っちゃダメ」

んな無茶な。そっちは水鉄砲を持って、こっちは丸腰かい。それじゃ刀狩じゃないか。秀吉かお前は。
黙って銃撃をくらう他無いようです。私が本気を出しすぎたみたいですね。

数発くらいながら逃げる中、虫捕りアミとカゴが敵の視界に入りました。
「虫捕まえる!」と敵、もとい息子。水鉄砲の次は虫捕りです。
持ってきてよかった。ナイス、網&カゴ。

そこで娘、「わたし、カゴ屋さんになる」とのこと。
なんでも、「お兄ちゃんたちが虫を捕まえた時、カゴを持っていく」のがカゴ屋さんの仕事なんだそう。
なるほど、大事な仕事だ。私は娘にカゴ屋さんになってもらいました。
早速カゴを大事そうに持ち、皆それぞれ虫を探します。

探し始めて1分ほど。少し離れた兄から、妹を呼ぶ声。

「(妹)ちゃん!来て!バッタ捕まえた!」
さすがはお兄ちゃん。妹が「カゴ屋」になった設定をしっかり押さえ、バッタを捕まえたらすぐ妹を呼びました。

「分かった!待ってて!」大きな声で返事する娘。すぐに駆け出し兄のもとへ向かいます、元気に両手を振って。

両手を振って?

カゴが無いじゃないか。草むらに置いてけぼり。まあそんなもんです。カゴを手に追う私。

創業72秒でのカゴ屋さん廃業、世の中は世知辛いですね。

娘も虫捕りに参加し、最後はバッタを手で捕まえるほどに。やるじゃないか、娘。
成果はこんな感じ。トンボ1匹、蝶2匹、謎の虫3匹、バッタ11匹、蚊13匹。
蚊に限っては、捕まえたはずが、勢い余ってそのまま息の根を止めてしまいました。
まあ、ご愛嬌ってことで。

今回もしっかり遊んで帰りました。やっぱり、公園はワンダーランド。

浴びた水もすっかり渇き、帰路につきます。もう夕方も遅く、暑さもだいぶ和らぎました。
息子は坂道も気にせずペダルを漕ぎ、娘は疲れたのか私の自転車の後ろで舟を漕ぎます。楽しかったんだな。
私は娘を抱き、息子は虫カゴを手に家に入ります。

「ママー!虫いっぱい捕ったー!」
あれだけたくさん捕まえれば、自慢したいよな。自慢気な顔でカゴを見せようとします。

「ギャー!変な虫持ってこないで!」

無慈悲。いきなりそれかい。あんまりじゃないか。
虫がとことんダメな妻は、蚊と蟻とG以外、ほぼすべての虫を一瞥もせず、「変な虫」と形容します。
姿形も丸無視で「変」と称される虫がかわいそう。

まあ、そのリアクションを分かっていながら息子は見せてるワケですが。さすが我が息子、グッジョブ。

眠った娘をソファに置き、やっと一息。
娘も眠るほど遊んだのだから、私も少しはシェイプアップしているでしょう。
喉に流し込む麦茶は、まさに格別。

おもむろにつけたテレビ、流れるCMはライザップ。
お腹の出た中年男性が、分かりやすく猫背になって回っています。ビフォーの状態ですね。

それを見た息子、元気よく叫びます。「パパだ!これパパだ!」

無慈悲。いきなりそれかい。あんまりじゃないか。
私はあんなに猫背ではない。猫背では、ない。うん、猫背ではない。よってあれはパパではない。
パパはあんな風ではない。

私でないどこぞのおっさんを「パパ」と見紛う息子。
そしてその息子を見て笑う妻。
そしてその妻を見て、(笑えるクチかよ)と反撃に出ようとする私。

反撃に出ようとした時点で止めた私。反撃に出なかった私。悟った私。
きっとここでの反撃しても、その代償は夕飯のおかず。

何も発しなかった私の脳内に“要らぬ葛藤”があったことは、ここだけの内緒ってことでお願いします。

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